ギャラリー(試験公開中)

CA870「裏」外装コンテスト

※レイアウトの関係上、スマホの方は横向きでご覧下さい。


◆開催(掲載)主旨◆

2023/11現在、マルゼン社の主催でCA870外装カスタムコンテストの募集が行なわれてますが、 あらゆる意味で当工房の芸風とは合わないので、当工房がこれまで手掛けた依頼品や販売品の 画像を集めて独自公開することにしました。

掲載品はどれも小奇麗にまとまっていて自由な発想や遊び心が足りないかもしれませんが、 それはプライベーターやアマチュアの特権ですし、掲載画像はご依頼品や販売品が中心と なるため、極端に突飛なものはありません。
ご了承いただければ幸いです。

画像には注釈として覚えている限り製作経緯を併記しました。

またどう考えてもいないと思うのですが、ご自身のCA870を掲載して欲しいという酔狂な方が おられましたら、当工房メールフォームからご連絡下さい。
当工房からの容赦ない講評を添えてアップします。


※画像を選択すると拡大します

「SVD870」 22011年8月製作。
通称“Jaragnov”

CA870でSVDの外観を実現するために製作。
当時は設備が未熟だったため、使用工具が
・ゼットソー
・2980円のリューター
・ボール盤
・棒ヤスリ
・紙やすり
という狂気の塊。
外部主催の某カスタムコンテストに出品された唯一の個体。
細身のサプレッサーでフロントを延長し、ロングバレル風の外観を演出してます。
ストックとフォアエンドの材質はナラ。
それまで使っていたケヤキと比べ、抜群の加工性と表面の虎斑の仕上がりに感激したものです。
フォアエンドのオーバルスリット穴は、型紙を使ったもののリューター手作業の一発勝負。
ストックの構造上の都合でネジの固定にドライバーが使用できず、特殊な ネジを用意して専用工具で締めるという離れ業を使ってます。

確か初めて納品した木製グリップ&フォアエンド。 2010年4月製作。

川口のお客さんで、当時バイクに積んで納品しました。
当時はまだ珍しかったレシーバ搭載マウントベース仕様です。
棒ヤスリ一本で削り出しましたが、もう少し少し手間とか効率を考えるべきでした。
おかげでとんでもない握力がつきました。
グリップは比較的簡単に製作できたものの、フォアエンドと本体のすり合わせがうまく いかず、純正フォアエンドと見比べながら何度も削っては合わせの繰り返し。
フォアエンドのシェルチューブ貫通穴は専用直径の木工ドリルを買ってきて、 ボール盤で怪我の恐怖と戦いながら慎重に穴あけをしました。

ステイン材が表面に全然乗らず、それでいて濃い色を指定されたので苦労しましたが、 木工塗装の良い勉強になりました。

スマホなんて普及していない時代でデジカメも廉価機は性能が低く、中々綺麗な写真が 撮れなかったのも良い思い出。

デモガンとして製作。コードネーム「10号ロッカー」

平行世界で1998年に開発されたAVとかいう警察向け特殊車両 アメリカのパトロールカーに搭載されている ライオットショットガンをイメージして製作。
のちにシボ加工のテストベッドになりました。
G&P製外装が中心ですが、マウントベースのみオリジナル。
フォールディングストック収納時にダットサイトが干渉しないように 搭載位置を工夫したのが最大の特長です。
当時これを実現できるサイズのダットサイトはワルサーしかなく、 発売元が共にマルゼンということで政治的にも大手を振って販売 しやすかったのですが、フォールディングストックがマルゼン/G&P とも全然流通せず、デッドメニューとなりました。

G&P外装パーツてんこ盛りの1丁。 2011年1月製作。

当時はG&P製CA870クローン本体及び互換外装が豊富に普及していて、 面倒な加工無しで多彩な着せ替えが可能でした。
RASは固定HOPのソウドオフしかない時代に発売されていたもので、RAS固定ネジが HOP調整ネジの真上に被っていて「逃がし」が考慮されておらず、かなり無茶な変態加工を 施して双方の機能を実現しました。

「SVD870クローン」

Jaragnovストック習作を手直しして、直販モデルとして転生させたひとつ。
お客様の要望で塗装は限りなく黒に近づけてます。
材質はタモか栗どちらかだったはず。
※栗は粘っこい削り粉が出るので当工房の工法では加工性劣悪です。
ストックパッドに真鍮板を使って質感を向上させてます。
ただの平板じゃつまらないので、人力で逆Rをつけて反りを再現したり、固定用の 皿ネジを特注するという無駄に凝った作り込みがなされてます。
ちなみにその特注ネジは1000本単位で 不良在庫 眠りについてます。

白木のストックは注文が来ているものの、仕上げが難しく製作中になってます。
早く仕上げて納品しないとorz

「ツルテカスタム」

サンディングシーラーをモノにするための実験用…だったはず。
持込みカスタムではなく販売用として新たに起こしたような……覚えてません。
普段作っている艶消しミリタリー調仕上げへのアンチテーゼとして、ピアノやエレキギターのような ツヤツヤテロテロのウレタン調の艶を目指して作りました。
サーベルタイガーの旧ラベルが一緒に写り込んでいるのでNew-HOP Versionが発売される前、 2013年ころの製作かと思われます。

「ベンチリブスタディモデル」


樹脂板とパテでベンチリブを再現したもの。
ノーマルアウターは幾らなんでも短すぎるので、定番のφ23サプレッサーで先端を延長。
接着は信用できないので、橋桁はとバレルはネジで接続してあります。
中身もテストベッドとして弄り倒されてます。
旧HOPでマウントベース&ダットサイトつきの「CQBストック」というやつです。
本体は当工房が創業する前、プライベーターの頃に「玄人向け」というセールストークに まんまと乗せられて購入したもの。
旧HOPは冬場の冷間時に安定せず、サーベルタイガー開発のきっかけとなりました。

あの頃はまさか自分が店側に売る立場になるとは想像もしませんでしたよ。

「マンモスデモ機」


ロングシェルチューブ型バレルスタビライザー「マンモス」搭載機。
CA870Tactical専用パーツとして開発したものの、

・Tacticalの流通が少なすぎる
・製品のコンセプトが分かりづらい
・高価

ということで、品質的には成功しても商売的には失敗しました。
ただし同じコンセプトの製品は他に在しないため、ポテンシャルに気づいた ユーザーから年に1回くらい問い合わせが来たりします。

近所の加工屋さんに採算度外視で発注したため、おそらく再生産は無理です。
だって雌ネジを切っただけのアルミ棒に3万とか払わないでしょ?

「CQB木製バージョン」


直販限定コンプリートモデル。
かつてマルゼンから発売された限定品「CA870 CQB」(ピストルグリップにMB3マウントベースと ワルサーダットが乗っかってるやつ)をイメージして製作しました。
ただし機関部にはしっかりと手を入れ、グリップは木製のフルスクラッチ。
CAはフロントに寸詰まり感があるので先端にハイダーを取り付けました。
フォアエンドをソウドオフのブラウン系にすればグリップとの色彩バランスが整ったかもしれません。


「木製ストック」


製作例が極めて少ないフルスクラッチの木製ストック。

材質は檜(ヒノキ)。
加工性と仕上がりは良いもののとにかく塗装が難しく、ムラが出ないよう 均一に仕上げるのが大変でした。
特に要望が無い限り、普段は“「しっとり」と「ツヤツヤ」の狭間”を 心がけ、安っぽくならないことを念頭に置いて塗装してます。
ストックパッドは大昔にイベントで売れ残っていた実銃用を某ブースで買い占めた ものから、程度のいいやつを選定してレストアしました。

「M1887風ソウドオフ」

「M1887(レバーアクション)のソウドオフ風グリップが欲しい」という要望を具現化したもの。
ブログで紹介したら割と反響があり、オーダー品やコンプリートを何個も製作しました。
2012年5月からいくつか製作。
材質は欅(ケヤキ)がメイン。 切削に向かないレベルの硬さですが、電動工具ならなんとかなるだろと 思って当時は良く使ってました。
この頃はなんか知りませんが(特にAK系の依頼で)とにかく頑丈に作ってくれという 注文が多かったという事情もありました。肉弾戦でもする気だったんでしょうか。

左記の製作画像はグラインダーで力任せに削ってるので、表面が焼け焦げている のがわかります。

まともな木材知識があれば選定しない材と言えます。
色々と苦労するので、良い子(同業者)は真似しちゃだめですよ。
質感は独特というか置物っぽい重量感です。そしてたぶん頑丈。
材料選定と切り出しをきちんと考えないと木目がうまく揃わないかなー。

最近は作ってませんが、在庫が一つ残ってたのでコンプリートガンに組み込んで販売中です。
ソウドオフというよりむしろ刀に近いフォルムになってます。


「切りっぱなし風ソウドオフ」


ストックの途中で切り飛ばした形状を再現したソウドオフ。
映画でも割と見かけますが、こちらのデザインも割と人気ががあるため、 たまに思い出したかのように製作してます。

「木製ブルドッグ」


CA870ブルドッグと同じ形のグリップを木製で起こしたもの。
ブルドッグがレギュラー化する前、ガスガンのM870のグリップとして 存在していたデザインを木製化したものです。
一見成形が難しそうに見えますが、頭の中でイメージがしっかりできていれば 意外と失敗することは少ないです。


「他機種木製パーツ移植」


大昔のM870(ライブカートのエアコッキング)用に販売されていた木製の が外装キットを移植したもの。
干渉部分をアチコチ削り、隙間はパテで埋めて何とか納めました。
G&Pの金属外装も手伝って質感は中々良好です。


「木製ストック&フォアエンドフルセット」


製作例が極めて少ない木製フルスクラッチの前後外装セット。
依頼主は女性だったので、細部の処理に手抜きが無いように特に気をつけて 武骨な造形の中にも繊細さを忘れずに製作した記憶があります。
材質は檜(ヒノキ)。
加工性と仕上がりは良いもののとにかく塗装が難しく、ムラが出ないように 仕上げるのが大変でした。
ストックパッドはCA870ストック純正を取り寄せて移植しました。


「CA870トレンチガン」


ウィンチェスターM1897トレンチガン風の外装カスタム。
レシーバに手を入れてフォアエンドとストックを専用形状で製作しました。
金属リングは鉄板を加工(切断と溶接)して再現してあります。
ヒートガードと着剣ラグはタナカ製を移植。


ダミーハンマーはレシーバに取付けるのが難しかったため、ストック側に ステーを介して取り付けてあります。
トリガーガードの形状再現はハードルが高すぎたので省略する予定だったのですが、 オーナーが希望されたので結局アレコレ加工して寄せました。
ゲームでの使用が前提だったので、華奢な部分を残さずに実用性を高めて あります。
鉄製の芯を入れて補強したような記憶もありますがよく覚えてません。
高解像度の画像を無くしてしまったのが痛恨の極みです。

「終末に使うショットガン」


ポストアポカリプスっぽいカスタム。
コスプレ用小道具として製作。
ベース銃はM870(ライブカートガスガン)なので厳密にはCA70ではないのですが、 外装の金型は殆ど同じなのでCA870の範疇に入れました。
フルサイズ仕様の猟銃風に仕上げました。
ベンチリブとチョークも再現してあります。

銃床と先台が綺麗すぎる気もしますが、カッコイイからいいんですよ。


「猟銃仕様」


依頼主が持ち込んだ猟銃M870の先台と銃床(ご家族のお下がりだそうです)を移植したもの。

フロントセクションはG&P製のロングバレルのため、ノーマルの ショートバレルに比べて猟銃感が良く出てます。

KEYMOD仕様
M-LOK仕様
「CA870Tacticalアップデートプラン」




知り合い(同業者)から漠然と

「これ使ってなんかいい感じにできませんかね」

と丸投げされたCA870Tacticalを文字通り(性能向上も含めて)いい感じに でっち上げたものです。
依頼主の予算の兼ね合いもあり年単位で放置していたのですが、CA870Tactical2が 出るというので本腰を入れてフロントまわりを中心に手を入れました。

【比較用】Tacticalノーマル
CA870Tacticalはフロントの寸詰まり感が無く見た目は良いのですが、アウターバレルの 先端に歪み(反り)と偏芯があり、バレルセンターが出ていない個体が多いです。
インナーバレルは他のCA870と同じく短いので、アウターバレルに歪みがあっても 実射性能に差はなく、性能上の実害はありません。

しかし折角のロングバレルのメリットが見た目だけというのはあまりに 寂しいので、CA870Tacticalの特徴であるロングバレルをルックスだけに 留まらせることなく、性能上のメリットに転化させてみました。
まず歪みのあるアウターバレル先端は容赦なく切り飛ばし、ハイダーを 製作/連結しました。
※設計レベルでアウターバレルの内外径偏芯を補正した専用品です。
 一般販売しているCA870用ハイダーとは別物になります。

ハイダー後端に圧入した金属パイプをインナーバレルの先端まで延伸/接続 することでインナーバレルのグラつきを排し、パーツ単体で命中精度の向上を 図ってます。
ハイダーの直径はアウターバレルと揃え、全体にシボ加工を施すことで表面の 質感/仕上がりに一体感を持たせました。
ノーマルフォアエンドと前方の3面レールはフルサイズのバイソン/ バイソン2に換装しました。
一般的にはKEYMODよりM-LOKの方が人気がありますが、KEYMODの方が 表面が滑りにくいので使いやすいです。


それにしても細かくて分かりづらいにも程がある。
こんなのやってほしいユーザーなんているのだろうか。



コンプリートモデル。別名ディープなやつら。

市販パーツを仕入れて自社製品と組み合わせたり、 ワンオフのパーツの習作や限定製作品やアウトレットを 手直ししてそれっぽくでっち上げた深きものども。
バーゲンプライス&限定販売で大抵はすぐに売れていきました。

オーナーの所有欲を満たすために、同じモデルでも仕様が被らないように 意図的に小技を入れて差別化を施してあります。

どこかのフィールドで活躍しているのでしょうか。


商品見本たち。


当工房市販パーツの組み込み例。
無加工取り付けを前提とした製品群のため、どなたでも 気軽に外装変更をお楽しみいただけます。


※グリップコンバータだけは切断加工が必要です…。
※組込みに自信の無い方は専門店か技術をお持ちの方にご相談ください。